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沖縄カルチャーを知るための沖縄映画オススメ10選

風景が絵になる沖縄は、昔から映画の撮影が盛ん。美しい海はもちろん、街の風景やそこに住む人々も数多くのスクリーンに映し出されてきました。そんな数ある沖縄映画の中から、「RQ+」編集部が沖縄を舞台にした映画を独自にピックアップ。琉球舞踊やエイサーといった伝統芸能や、沖縄出身のアーティストたちが登場する作品を集めてみました。映画を通じて沖縄のカルチャーをお楽しみください。

Aサインデイズ

 
1989年、崔洋一(さいよういち)監督による作品が『Aサインデイズ』。
70年代に紫(ムラサキ)やコンディション・グリーンといったバンドが、コザ(沖縄市)のロック・シーンから続々と登場。そんななかでブレイクしたのが、「オキナワン・ロックの女王」こと喜屋武マリー。彼女の半生を描いたこの映画は、本土復帰前の当時の雰囲気を存分に味わえる貴重な側面も。主題歌の「愛は限りなく」も、喜屋武マリー本人が担当しています。


パイナップル・ツアーズ

 
1992年、真喜屋力、中江裕司、當間早志の三人の監督による作品が『パイナップル・ツアーズ』。沖縄の離島を舞台に、個性的な住民たちのコミカルな騒動を描いたオムニバス映画です。テルリンの愛称で知られ、沖縄の音楽や漫談などを世に広めた照屋林助が重要な役割で登場します。また、彼の息子である照屋林賢率いるりんけんバンドが、全編の音楽を担当。当時大人気だったお笑い集団・笑築過激団のメンバーや、民謡歌手の新良幸人なども出演しています。


ナビィの恋

 
1999年、中江裕司監督による作品が『ナビィの恋』。粟国島に帰郷した女性と、彼女のオバアの恋物語を軸にしたミュージカル的なストーリーが繰り広げられる作品です。とにかく出演者が豪華で、登川誠仁、嘉手苅林昌、大城美佐子、山里勇吉など、沖縄民謡界の大物が多数出演。各地の民謡はもちろんですが、アイルランド人のフィドル奏者アシュレイ・マックアイザックを迎え、ケルト音楽と沖縄民謡のミックスも楽しめるユニークな作品となっています。


琉球カウボーイ、よろしくゴザイマス。

 
2007年、當間早志、福永周平、大城直也の三人の監督による作品が『琉球カウボーイ、よろしくゴザイマス。』純沖縄産の映画を国内外に向けて発信するというプロジェクト、「琉球カウボーイフィルムス」の第1弾として製作されたオムニバス映画。沖縄で活動するラテンバンドDIAMANTESのボーカル・アルベルト城間が宅配ピザの店員を演じたり、伝説のロッカーであるカッチャン(コンディション・グリーン)が空手家役で出演するなど、沖縄音楽好きなら思わずニヤリとするシーンが満載の作品となっております。


天国からのエール

 
2011年、熊澤誓人監督による作品が『天国からのエール』。国頭郡本部町にある無料の音楽スタジオ「あじさい音楽村」を設立し、若くして亡くなった創立者・仲宗根陽(なかそね ひかる)をモデルにした実話を映画化。作品内にはいわゆるプロのミュージシャンは登場しませんが、高校生バンドなど沖縄の音楽事情が伝わる内容になっています。実際に、「あじさい音楽村」で活動を始めた沖縄のロック・バンド、ステレオポニーが主題歌を担当しているのもポイントです。

スケッチ・オブ・ミャーク

 
2011年、大西功一監督による作品が『スケッチ・オブ・ミャーク』。世界を旅する音楽家の久保田麻琴をナビゲーターに、宮古島エリアの失われゆく歌を追い求めたドキュメント・フィルム。島での暮らしや神への信仰から生まれた古謡(アーグ)や神歌(かみうた)を、後世に残すために記録されていく様子がスリリングに伝わってきます。同タイトルのCDもリリースされ、宮古の知られざる音楽にスポットが当たるきっかけとなった作品でもあります。


琉神マブヤーTHE MOVIE 七つのマブイ

 
2011年、佐野智樹監督による作品が『琉神マブヤーTHE MOVIE 七つのマブイ』。沖縄発ローカルヒーローとして大人気の特撮テレビドラマ・シリーズ『琉神マブヤー』を、新たに劇場版として製作したこの作品。特撮といっても、沖縄ならではの文化や習慣をテーマにしているので、子どもにも沖縄の良さをわかりやすく伝えるには最適の一本です。作品内では、カチャーシーのシーンで新良幸人が出演しているのにも注目。主題歌はDIAMANTESが担当しています。


旅立ちの島唄 ~十五の春~

 
2013年、吉田康弘監督による作品が『旅立ちの島唄 ~十五の春~』。高校がない南大東島では、15歳になるとみんな島を出て行ってしまいます。そんな切ない事情を、民謡の調べに乗って描かれる青春ストーリー。実在するボロジノ娘という女性民謡グループのメンバーが出演し、「アバヨーイ」などの名曲を披露するライヴ・シーンがとても印象的。BEGINによる主題歌「春のゴンドラ」もじわっと心に響きます。


天の茶助

 
2015年、サブ監督による作品が『天の茶助』。人間の人生の台本を作る天界の住人が、死ぬ運命にあった女性を救うために下界へ降りていくというファンタジックなコメディ作品。コザの商店街を中心に、沖縄県内各地でロケが行われています。また、園田青年会のエイサーや平安名青年会のチョンダラー、田場の獅子舞など、各地の伝統芸能団体が多数出演しているので見所も満載です。


人魚に会える日。

 
2016年、仲村颯悟監督による作品が『人魚に会える日。』。13歳の時に手掛けた『やぎの冒険』で、日本映画界の最年少監督として話題を呼んだ仲村颯悟による長編2作目。沖縄では避けては通れない基地問題に揺れる若者の心情を、丁寧に描いていくのが印象的な作品です。Coccoの出演やキヨサク(MONGOL800)の楽曲提供など、沖縄を代表するアーティストも携わる、要注目の一作です。
 

 

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